抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では,画像センサを用いた各種信号制御システムを紹介した。カメラ映像を画像処理することにより,広範囲において,通過台数だけでなく,車種や速度を計測可能であり,また渋滞長を直接計測可能である。現在,交通信号制御システムは,交通流に基づいて最適な交通制御パラメータを算出することにより街全体での交通渋滞を低減する方式が主流となっており,交通流計測装置として,道路上を面的に計測可能な画像センサが導入されている.また,交差点ごとのミクロな制御においても,広範囲かつ高機能(通過台数,速度,車種計測)である画像センサの特性を利用して右折青時間の最適化や交差点内事故を抑止するシステムの導入も進められている.本稿では,各システムにおける画像センサの活用事例を紹介する。 1)右折感応制御システム:画像センサで右折レーンにおける右折車両の存在を検出し,右折車両が存在しない最適なタイミングで右折青矢を打ち切るよう制御する。これにより不要な信号待ち時間が減少するとともに,事故件数が35%減少した。 2)リコール制御システム:主道路と従道路の交通量が大きく異なる交差点や時間帯において,従道路側の停止線付近に設置したセンサによって車両を検出したときにのみ,従道路側に通行権(青信号)を与える。 3)ジレンマ制御:ジレンマゾーンやオプションブーンに車両が存在しなければ青信号を打ち切り,車両が存在すれば青信号を延長する制御を行い,事故を回避する。 4)歩行者感応制御:横断歩道上の人の有無や歩行速度を検出し,安全を確保しつつ,無駄青を抑えた信号制御をおこなう。現在,これらのシステムの導入が全国各地で進められており,渋滞や事故抑止に貢献している。