文献

J-GLOBAL ID：201102263002585805   整理番号：11A0909014

回折イメージング~位相回復の新展開~光-回折強度からのレンズレスイメージング-

著者 (1件)： 中島伸治 (静岡大 工)
資料名： 計測と制御  (Journal of the Society of Instrument and Control Engineers)
巻： 50  号： 5  ページ： 320-325  発行年： 2011年05月10日 
JST資料番号： F0131A  ISSN： 0453-4662  CODEN： KESEA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 最近,第三世代のシンクロトロン放射光源によって空間的に干渉性の高い高強度のX線が得られるようになったため,光学分野で開発されたレンズレス回折イメージング法を利用した物体再生実験が世界的に行われるようになった。回折イメージング法で得られる再生像の特徴は,レンズによる像と異なり,物体を透過した波の振幅と位相の二つの情報をもっている点である。特に,軽元素からなる物体(生体軟部組織や有機材料など)では,X線の位相変化率が吸収率の約1,000倍大きいという性質があり,従来のX線吸収像では分からない物体構造が,回折イメージングによる再生物体位相から得られる利点がある。本解説では,X線の波長程度の分解能を目指した回折イメージング法に焦点を絞り,特に,光学分野から見た歴史と最近の動向について述べた。また,筆者が最近提案した開口アレイフィルタを用いたイメージング法についても紹介した。

シソーラス用語： *位相回復 ,  *回折 ,  X線回折 ,  コヒーレンス ,  画像 ,  *レンズ ,  X線画像 ,  画像処理 ,  *画像再生 ,  位相シフト ,  波面再生 ,  逆問題 ,  Fourier変換
準シソーラス用語： X線イメージング ,  X線レンズ ,  イメージング ,  シンクロトロン放射光X線回折 ,  *レンズレスイメージング ,  位相変化 ,  *回折イメージング ,  干渉性 ,  *再生画像

分類 (2件)： X線回折法  (BK01020I) ,  図形・画像処理一般  (JE04010I)

引用文献 (33件)：

• GABOR, D. A New Microscope Principle. Nature. 1948, 161, 777-778
• GERCHBERG, R. W. A practical algorithm for the determination of phase from image and diffraction plane pictures. Optik. 1972, 35, 237-246
• FIENUP, J. R. Reconstruction of an object from the modulus of its Fourier transform. Opt. Lett. 1978, 3, 27-29
• 百生敦. 位相コントラストX線イメージング. 光学. 2000, 29, 287-294
• IWATA, K. Phase imaging and refractive index tompgraphy for X-rays and visible rays. Progress in Optics. 2005, 47, 393-432

タイトルに関連する用語 (5件)： 回折 ,  イメージング ,  位相回復 ,  展開 ,  回折強度