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J-GLOBAL ID:201102264511263830   整理番号:11A1011487

複雑系科学における統計的推論の幾何学

Geometry for statistical inferences in complex systems
著者 (2件):
資料名:
号: 64  ページ: 177-180  発行年: 2011年05月30日 
JST資料番号: G0667A  ISSN: 0372-039X  CODEN: TOKHA6  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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本論文では,複雑系科学における統計的推論と,幾何学とのかかわりについて簡単に述べた。地震の発生頻度や株価変動の分布など,複雑系科学に現れる確率分布には,確率の減衰が遅いものが多くあり,このような確率分布では,確率変数の平均や分散が定義できないことがある。そもそも,平均や分散という概念は,従来の指数型の確率分布に則した表現であり,冪分布をはじめとする非指数型の分布の表現には適さないことがある。冪型分布やq-正規分布によって記述される現象は,例えば宇宙の大規模構造や株価の変動のように,個々の事象が独立に活動することができず,それぞれの結果が他の事象に何らかの相関を与えるようなものであると考えられる.このような現象では標本空間がユークリッド空間ではなく,ベクトル空間や多様体のように,ある種の数学的構造が内在していると思われる.そして,平均や分散などの概念は,それ自体が標本空間の座標系の取り方に依存する概念であるので,現象に応じた適切な確率分布の表現が必要になると考えられる。そこで本論文では,初めに統計モデルの幾何学について簡単に解説する。そして,それに基づいて,微分幾何学を用いた非指数型分布の表現法や,確率変数の独立性の概念を修正したq-指数型分布族の統計的推論の手法などについて解説する。
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分類 (1件):
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統計学 
引用文献 (6件):
  • 1) Shun-ichi Amari and Hiroshi Nagaoka, Methods of information geometry, Amer. Math. Soc., Providence, Oxford University Press, Oxford, 2000.
  • 2) Ernesto P. Borgesa, A possible deformed algebra and calculus inspired in nonextensive thermostatistics, Phys. A, 340(2004), 95-101.
  • 3)藤本悠, 村田昇, 独立性の一般化に基づく統計モデルの拡張, 第12回情報論的学習理論ワークショップ(IBIS2009)講演要旨, 2009
  • 4) Jan Naudts, Generalised exponential families and associated entropy functions, Entropy, 10(2008), 131-149.
  • 5)須鎗弘樹, 複雑系のための基礎数理一べき乗則とツァリスエントロピーの数理, 星野書店, 2010.
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