抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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高層ビル火災の特性,必要な対策,現行の防火法令への反映の状況などを整理し,併せて続発するアジアの高層ビル火災の延焼原因,日本の高層ビルの安全性を支えてきた仕組みなどを整理し,その上で日本の高層ビルの安全性を考察した。主な内容としては,1)高層ビルとは何か,2)高層ビルはどのくらいあるのか,3)高層ビル火災の危険要因,4)高層ビルの火災対策,5)高層建築物の火災対策と防火法令の関係,6)上階への火煙の拡大防止,7)最近のアジアの高層建築物の延焼火災,8)日本の高層建築物の火災安全性などである。1)では,高層建築物に関して消防法,建築基準法などの定義を示し,「消防のはしご車のはしごが届かない部分がある建築物」と言う位置づけを示した。2)では,高さ31m超の建築物の推移,東京消防庁管内での高さ100m以上の建築物の推移など増加の傾向を示した。3),4)では,高層建築物の火災時の危険要因として火炎,煙による退路の遮断をあげ,火災対策として防火・防煙対策,避難対策,消防活動対策,崩壊対策などを示した。5)では,防火法令に盛り込まれている事項として火災発生防止,避難階段の数・容量・配置,非常用エレベーターの昇降ロビーなどを示した。6)では,上階への火煙の拡大防止策につき考察した。7),8)では,最近の高層建築物の延焼火災の例を示し,併せて潜在的な危険性を考察し,日本での安全対策の課題などを挙げた。