抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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新潟県が放射線監視のために設置したモニタリングポストの1つである刈羽局および環境省が酸性雨実態把握などのために設置した佐渡関岬酸性雨測定所の2地点において,通気式電離箱を検出部とするラドンモニタを用いて,ラドン濃度の連続測定を行い,気象観測データとの関連を検討して,次の結果を得た。1)柏崎刈羽地域のラドン濃度の季節変動は,主に未明から明け方にかけて起こる接地逆転層による近接起源成分の増加や近接起源成分の土壌-大気間移行量の季節変化に起因すると推定した。2)佐渡関岬のラドン濃度の季節変動は,主に遠方起源ラドンの流入経路の季節変化に起因すると推定した。3)「春季には成層圏からの大気流入等により濃度が低くなる,夏季にはラドン濃度の低い海洋性空気塊の流入により濃度が低くなる,秋季には大陸性空気塊の流入頻度増加により濃度が高くなる,冬季には大陸からの空気塊流入頻度が他季節よりも増加するので濃度が高くなる」と推定した。4)秋季の柏崎刈羽地域では,大気の安定度,絶対湿度および日照時間から逆転層が発達しやすく,濃度増加が起こりそうである。5)東アジアでのラドンの土壌-大気間移行量は夏季にピークになると推定した。