抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿は,日本における住宅規格の「標準化」の史的性格を明らかにし,近年日本で行われている「nLDK」標準化に関する議論に,異議申し立てを行った。戦時体制下における住宅規格化は,戦局の悪化に伴い,住宅営団の住宅規格も徐々に切り下げをやむをえなかった。第二次大戦後の住宅規格化の特質は,極度の住宅不足であった戦後復興期にようやく結実した。高度成長期における「nLDK」規格の普及は,一人歩きしたのだった。まとめとして,「nLDK」の標準化の要因が「DK」であるか否かというような議論をするだけでは十分でないことと,住宅規格の標準化の問題は高度成長期の社会が生み出したものと理解すべきであることを明らかにした。最後に,日本における「標準化」の史的理解をさらに深めたいことと,「nDK」や「nLDK」という住宅規格の実態をさらに深めて理解することが,住宅規格の「標準化」の実態をさらに細かく理解していくことに繋がることを表明した。