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J-GLOBAL ID：201102269518988394   整理番号：11A0809577

イオン液体による出土繊維製品の調査法の研究 -出土繊維製品の走査型電子顕微鏡観察への応用-

Studies on The Excavated Archaeological Textile Fibers Using Room Temperature Ionic Liquid -The Utility of ionic liquid for the SEM Observation of Natural fibers-

著者 (3件)： 奥山誠義 (奈良県立橿原考古学研究所) ,  佐藤昌憲 (独立行政法人文化財機構奈良文化財研究所) ,  赤田昌倫 (京都工芸繊維大学ベンチャーラボラトリー)
資料名： 繊維学会誌  (Journal of the Society of Fiber Science and Technology, Japan)
巻： 67  号： 2  ページ： 47-52 (J-STAGE)  発行年： 2011年 
JST資料番号： F0278A  ISSN： 0037-9875  CODEN： SENGA5  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 出土繊維製品に対し微小量で観察や分析が行える環境を整えるために,導電性を付与することができるイオン液体を使用した走査型電子顕微鏡(SEM)による観察手法の研究と,顕微フーリエ変換赤外分光分析(FT-IR)を使ったイオン液体の繊維への影響の研究を行った。イオン液体としてはEMI-BF₄(1-エチル-3-メチルイミダゾリウム テトラフルオロボレート)を用いた。試料は古代遺跡出土試料の代用として,現代産の大麻と精錬絹糸を用いた。参考までに古墳出土試料1点を試験的にSEM観察のみ実施した。試料を浸漬後,乾燥させた。SEM観察により得られた画像では,金スパッタリングを施した試料と同等以上に鮮明に観察できた。透過法FT-IR測定では,EMI-BF₄を示すピークはわずかであり繊維を損傷することなく観察が可能な状態をつくり出していることが確認できた。採取試料を微量化でき,文化財の損傷を減らすという点できわめて有効である。

シソーラス用語： *イオン液体 ,  *物 ,  *遺跡 ,  *発見 ,  *繊維製品 ,  *透過型走査電子顕微鏡 ,  Fourier変換赤外分光分析
準シソーラス用語： *遺跡出土品 ,  走査透過型電子顕微鏡

分類 (4件)： 繊維化学・分析  (YM02030D) ,  各種建築物一般  (RB05010O) ,  その他の諸製品  (YM05080B) ,  高分子固体の構造と形態学  (CG02022M)

引用文献 (16件)：

• NUNOME, J. The Archaeology of Fiber before your eyes -A composition of photographs of fiber artifacts-. 1992
• SATO, M. HISTRIC SILKS-Culture, Construction and Conservation Science-. 2005
• OKUYAMA, M. BUNSEKI KAGAKU. 2010, 59, 6, 513
• AKADA, M. Journal of Textile Engineering. 2009, 55, 5, 155
• Sakurai City Cultural Properties Association. Akaokumagatanikohungun. 2008

タイトルに関連する用語 (7件)： イオン液体 ,  繊維製品 ,  調査 ,  研究 ,  走査型電子顕微鏡 ,  観察 ,  応用