文献

J-GLOBAL ID：201102270755564939   整理番号：11A0945260

開花期の追肥と登熟期の環境条件が異なる形状の ダイズ裂皮粒発生に及ぼす影響

Effects of Fertilization at Flowering Stage and Environmental Condition during Seed-Filling Stage on Soybean Seed Coat Cracking of Different Types

著者 (3件)： 平井儀彦 (岡山大学大学院自然科学研究科農学系) ,  津島洋 (岡山大学大学院自然科学研究科農学系) ,  津田誠 (岡山大学大学院自然科学研究科農学系)
資料名： 日本作物学会紀事  (Japanese Journal of Crop Science)
巻： 80  号： 2  ページ： 183-189 (J-STAGE)  発行年： 2011年 
JST資料番号： G0811A  ISSN： 0011-1848  CODEN： NISAAJ  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ダイズの裂皮粒発生を抑制する栽培法を確立するため,環境条件と子実の粒大が形状の異なる裂皮粒発生に及ぼす影響を調査した.開花期に,カルシウム肥料,ケイ酸肥料,あるいは窒素燐酸カリの化成肥料を与えた追肥区を設け,さらに,登熟期の9月14日から収穫期の10月24日までを10日毎の4期に分け,各期の気温が対照区より3~4°C高い高温区 (9月14日から10日毎にH1区,H2区,H3区,H4区),土壌を乾燥させた乾燥区 (同様にD1-D4区),土壌が過湿の過湿区 (同様にW1-W4区)を設けた.その結果,高温区の精粒の裂皮粒率は子実肥大盛期にあたるH2区と子実肥大盛期後のH3区で高かった.また高温区では,種皮が不定型に裂ける不定形裂皮粒率が,粒大にかかわらずH2区,H3区,H4区で高かった.開花期のケイ酸追肥では,大粒化は認められなかったが,線状に種皮が裂ける線形裂皮粒率が高く,粒大別では7.9 mm以上の子実で高かった.登熟期の土壌水分の影響については,土壌乾燥が裂皮発生に及ぼす影響は小さかったが,過湿土壌では,W1区とW2区の裂皮粒率が低い傾向にあり,形状別ではW2区の不定形裂皮粒率が低かった.以上より,不定形裂皮粒と線形裂皮粒では発生環境が異なり,両裂皮粒では発生機構が異なると考えられた.(著者抄録)

シソーラス用語： *ダイズ ,  *追肥 ,  植物被害 ,  *種皮 ,  *被害粒 ,  成長段階 ,  登熟 ,  *条件 ,  ケイ酸肥料 ,  NPK肥料 ,  化成肥料 ,  カルシウム ,  気温 ,  土壌含水量 ,  湿度 ,  肥料
準シソーラス用語： カルシウム肥料 ,  過湿 ,  開花期 ,  *環境条件 ,  登熟期 ,  土壌乾燥 ,  裂皮 ,  *裂皮粒

分類 (2件)： 豆類  (FC03035U) ,  植物の生理的障害一般  (FC04031L)

引用文献 (37件)：

• 1) 相澤直樹・鈴木雅光・小林英明・斎藤博行・斎藤文之 2006. カルシウム施用がダイズのしわ粒発生に及ぼす影響. 山形農試研報 38 : 59-67.
• 2) 朝日幸光・井口武夫・財津昌幸 1980. ダイズ品種の種皮の亀裂について. 第1報 秋ダイズ品種における亀裂発生調査.九州農業研究 42 : 36.
• 3) 朝日幸光・井口武夫・財津昌幸 1981. ダイズ品種の種皮の亀裂について. 第 2 報 百粒重と亀裂粒数歩合との関係. 九州農業研究 43 : 41.
• 4) 朝日幸光 1981a. ダイズ品種の種皮の亀裂 (裂皮)について. 第 3 報 裂皮粒数歩合及び裂皮程度の品種間差異. 東北農業研究 29 : 109-110.
• 5) 朝日幸光 1981b. ダイズ品種の種皮の亀裂 (裂皮)について. 第 4 報 播種期・栽植密度の相違による裂皮粒数歩合の差異. 東北農業研究 29 : 111-112.

タイトルに関連する用語 (6件)： 開花期 ,  追肥 ,  登熟期 ,  環境条件 ,  ダイズ ,  裂皮