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J-GLOBAL ID：201102270935525974   整理番号：11A1931990

今こそ深層防護の安全哲学の深耕を

著者 (1件)： 諸葛宗男 (東大)
資料名： ΑΤΟΜΟΣ  (Journal of the Atomic Energy Society of Japan)
巻： 53  号： 12  ページ： 794-795  発行年： 2011年12月01日 
JST資料番号： G0154A  ISSN： 1882-2606  CODEN： NGEGAL  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 欧州諸国で実施している原子力発電所の安全裕度の確認が目的とされているストレステストの真の狙いは,深層防護の安全哲学の再徹底にある。深層防護は,「異常の発生防止」,「異常の拡大防止」,「異常の影響緩和」,「過酷事故対策」,「防災対策」の5層の防護障壁で構成され,それぞれの層が独立して防護の役割を果たすことが深層防護の不可欠な要件である。福島第一原子力発電所事故の最大の教訓は,深層防護の障壁があまりにも軟弱であったことである。その原因の1つは,深層防護の考え方があまりにも軟弱だったことである。原子力安全委員会の「重要度分類に関する審査指針」には,深層防護の「防止系」と「緩和系」の設備,系統が具体的に示されているが,「更なる防護レベルの独立した有効性」や,その確認手段は全く記載されていない。ストレステストの中で深層防護の堅牢性を検証し,現状設計の妥当性を評価し改善点を抽出することが望まれる。その際,特に「更なる防護レベルの独立した有効性」を重点的に検証することが求められる。安全障壁の各層が「合わせ技」でなく,単独で事故の発生防止の機能を有していることを確認することである。

シソーラス用語： 多重防護 ,  発電所 ,  *原子力安全 ,  負荷試験 ,  *シビアアクシデント ,  原子力発電所 ,  災害対策 ,  *東電福島第一原子力発電所事故
準シソーラス用語： 防災対策 ,  *深層防護 ,  *ストレステスト ,  過酷事故 ,  *福島第一原子力発電所事故 ,  原子力安全委員会

分類 (1件)： 原子炉安全一般  (MD06010W)

タイトルに関連する用語 (3件)： 深層防護 ,  哲学 ,  深耕