抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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電気事業の規制緩和に伴い発電部門への新規参入が可能になったことで,電力システムは今後より競争的な環境にシフトしていく可能性が考えられる。このことは,特に電源の建設に関しては,複数の意思決定者による自身の利益最大化を目的とした行動に委ねられることを意味する。このような状況においては,従来からある需要成長の不確実性やエネルギーセキュリティの確保はもちろん,電力市場の動向や複数の事業主体の相互作用をも考慮して設備計画のあり方を議論することが重要であろう。このような観点から,これまでにも競争環境下における発電事業者の投資計画について,リアルオプションによる意思決定手法がいくつか提案されている。著者らは,決定木解析(DTA)を用いたマルチエージェント型電源開発シミュレーションを開発し,規制緩和後の電力システムの電源設備計画について検討した。これは,複数の不確実要素や投資行動を同時に考慮可能することで,より現実に即した条件下における投資行動結果を得ることが出来るものである。さらに競争環境下における投資行動を再現するための新たなマルチエージェント型シミュレーション手法も提案した。