抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究の目的は,燃料電池において膜内部の水が殆ど揮発する100°C以上の高温で,動作可能な自動車用電解質膜の開発である。初めに水分子と類似の共役水素結合ネットワークを形成できる不揮発性プロトン伝導体の探索研究を行った。放射線グラフト重合で作製したグラフト型電解質膜と市販のフッ素系電解質膜(Nafion膜)について,スルホン酸によるプロトン化後にネットワーク形成が可能な共役ジアザ化合物を導入した。共役ジアザ化合物は,1,5-Diazabicyclo[4,3,0]-non-5-ene(DBN),1,8-Diaza-bicyclo[5,4,0]-undec-7-ene(DBU)と4-(Dimethy amino)pyridine(DMAP)を塩形成させ無加湿型電解質膜を作製した。塩形成時の温度,濃度を制御することで,塩形成率0~80%でNafion膜との複合膜を得ることができた。塩形成率60%以上で,DBN複合膜がDMAP,DBUよりも高いイオン伝導度を示した。無加湿下,120°Cにおいて,スルホン酸基当量以下の塩基添加量としては最も高いイオン伝導度である1.02×10
-4(S/cm)を示した。グラフト型電解質膜においても同様にDBUとの複合膜が得られた。しかしながら,Nafion-DBN複合膜よりも1桁以上低いイオン伝導度であった。(著者抄録)