文献

J-GLOBAL ID：201102272526581580   整理番号：11A1322628

高分子カルセランド型二元金属ナノクラスター触媒を用いるアルコール類の高選択的酸素酸化反応

Aerobic Oxidation of Alcohols and Direct Oxidative Ester Formation Catalyzed by Polymer-Immobilized Bimetallic Nanocluster Catalysts

著者 (3件)： 貝塚亙輔 (東京大学大学院理学系研究科化学専攻) ,  宮村浩之 (東京大学大学院理学系研究科化学専攻) ,  小林修 (東京大学大学院理学系研究科化学専攻)
資料名： 高分子論文集  (Japanese Journal of Polymer Science and Technology)
巻： 68  号： 7  ページ： 493-508 (J-STAGE)  発行年： 2011年 
JST資料番号： G0122A  ISSN： 0386-2186  CODEN： KBRBA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 活性炭担持高分子カルセランド型二元金属ナノクラスター触媒(PI-CB/Au-Pt,PI-CB/Au-Pd)を開発し,アルコール類の酸素酸化反応および酸化的直接エステル合成へ適用した.PI-CB/Au-Ptは中性条件下でアルデヒドおよびケトンを,塩基性条件下でカルボン酸を選択的に与える一方,PI-CB/Au-Pdは酸化的直接エステル合成に高い活性を示した.二次担体の検討結果より,クラスターは一次担体である高分子中に固定化されており,その高分子自体が反応場となっていると考えられる.STEMおよびEDSによる観察から,Au-Ptクラスターはおよそ1:1の金と白金から成ること,それに対してAu-Pdクラスターはおよそ4:1-3:1の金とパラジウムから成ることが明らかとなった.このクラスター構造の違いが,アルデヒドあるいはカルボン酸への反応経路とヘミアセタール化を経由するエステルへの反応経路を制御していると考えられる.このような金を主体とする二元金属ナノクラスター触媒によるアルコール類の酸素酸化反応において,金属の組合せによって反応経路の制御を実現した例は本報が初めてである.(著者抄録)

シソーラス用語： *アルコール ,  選択性 ,  触媒調製 ,  反応経路 ,  反応制御 ,  ナノクラスタ ,  *金錯体 ,  *パラジウム触媒 ,  パラジウム錯体 ,  多核錯体 ,  担持触媒 ,  カプセル封じ ,  マイクロカプセル ,  *接触酸化 ,  粒度分布 ,  *触媒活性 ,  芳香族化合物 ,  キャリア ,  機能性高分子 ,  脂肪族アルコール
準シソーラス用語： 高分子担体 ,  酸素酸化 ,  芳香族アルコール

分類 (2件)： 貴金属触媒  (CB06122I) ,  高分子担体・触媒反応  (CG03030W)

物質索引 (1件)： 1-オクタノール

引用文献 (98件)：

• 1) J. A. Gladysz, Chem. Rev., 102, 3215 (2002).
• 2) C. A. McNamara, M. J. Dixon, and M. Bradley, Chem. Rev., 102, 3275 (2002).
• 3) S. Kobayashi and R. Akiyama, Chem. Commun., 449 (2003).
• 4) “Handbook of Heterogeneous Catalysis”, G. Ertl, H. Knötzinger, and J. Weitkamp, eds., Verlag Chemie, Weinheim, Germany, Vol. 5. (1997).
• 5) A. Akelah and D. C. Sherrington, Chem. Rev., 81, 557 (1981).

タイトルに関連する用語 (6件)： 高分子 ,  カルセランド ,  金属ナノクラスター ,  触媒 ,  アルコール ,  酸素酸化