抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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学校図書館や公共図書館が生涯学習者育成の観点から自らの活動をチェックし,改善するためのツールとしての活動理論の応用可能性を検討した。教育学の分野で採用されたEngestroemの活動理論の枠組みにおけるシステムを定義する要素「主体」,「ツール」,「対象」及び環境要因要素「ルール」,「コミュニティ」,「分業」について説明した。具体的な要素内及び要素間の対立をチェックすることによって問題を想定し,活動システムを検討する。学校図書館,学校図書館と公共図書館のとの連携,学校図書館担当教職員を中心とした支援ネットワークの現状を把握するために,神戸市,豊田市,豊橋市の小中学校と市中央図書館について質問紙調査を行った。学校規模による差異(ルール),地域による差異(コミュニティ),学校図書館を中心とした支援関係(分業)について分析結果を述べた。ルール内部の対立,コミュニティ間の差異,学校図書館と公共図書館との分業の不十分な現状が明らかになった。生涯学習の枠組みの中で学校図書館が活用されていないといえる。学校図書館や公共図書館の抱える困難を分析する糸口として活動理論を応用し,生涯学習者を育成する学校図書館の活動システムと公共図書館の活動システムを示した。