抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
EUオランダの自然は,原生的自然ではなく,数千年にわたる農業活動によって造られてきた“農業自然”である。それゆえ,ヨーロッパでは農業者に農産物の生産機能とともに農村景観と生物多様性を保全する機能を評価して,その持続的発展のための補助政策を強化している。本稿ではとくに生物多様性を保全する共通農業政策CAPの最近の動向を検討し,政策の新しいコンセプトである「高い自然価値High Nature Value(HNV)」を有する農業システムの実態についてオランダを事例として論じる。オランダでは農業者による農業自然協同組合が多数形成されており,“自然のための農業”を未来モデルとするパイロット的活動が開始され,農業自然を管理する活動に応じた直接支払補助金制度が拡大している。イギリスにおいても環境スチュワードシップ事業(Environmental Stewardship Scheme)が進展するなど,EU全体に自然管理農業が発展している。(著者抄録)