抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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DR(Diminished Reality)は実在する実物体を視覚的に消し去る技術であり,物体を除去したことを体験者に分からせない高品質な視覚的除去を実時間で実行する必要がある。本論文では,DRの概念を現実世界から実物体を隠蔽・消去・透視する技術体系(隠消現実感)として再定義し,画像中で隠背景画像を重畳合成する一般的なDRの枠組を解説した。具体的には,1)体験者視点カメラの移動,2)遮蔽物の存在,3)画面中の除去対象領域の決定,4)隠背景の観測,5)隠背景投影画像の周辺画像からの推定,6)隠背景面の幾何形状のモデル化といった基本的技術要素についてサーベイを行った。本枠組みがAR(Augmented Reality)/MR(Mixed Reality)でのビデオシースルー方式に対応するのに対して,除去対象に隠背景面群をプロジェクタから投影するプロジェクションベースのDRは光学シースルー方式と対応し,今後発展が期待される。また,今後取り組むべき研究課題として,i)高精度な幾何学的整合,ii)高精度な光学的整合,iii)隠消現実感における見せ方の工夫(Half-DR),iv)視覚的DRに伴う聴覚表現といった課題に必要な技術開発要素を説明した。