抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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過去のサンゴ礁生態系の復元にむけて,サンゴ礁掘削研究が行われつつある。それは,長期間の地質試料から得られる情報をもとに,グローバルおよび人為的なストレスに対する生態系の応答予測への要請が高まってきたためである。近年みられるサンゴ被度の減少や種多様性の低下が,人間活動に伴う特異的なものか,以前から生じていた普遍的なものか,現在のところ明確ではない。また,完新世の海面上昇中に生息していたサンゴ群集の構成や種数はこの数年間で明らかとなってきたが,構成種の成長に関する生態学的戦略や,礁形成過程での群集遷移については不明な点が多い。今後は,これらの課題を解決し,サンゴ礁生態系の復元と確かな将来予測を行うために,地質学的スケールの解析に加え,より時間解像度の高い生態学的スケールの解析に取り組む必要がある。(著者抄録)