鉄バクテリアと木質バイオマスによる面源のリン負荷削減と循環利用

武田育郎; 宗村広昭; 佐藤裕和

文献

J-GLOBAL ID：201102288218751133 整理番号：11A1932120

鉄バクテリアと木質バイオマスによる面源のリン負荷削減と循環利用

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巻： 53 号： 12 ページ： 961-967 発行年： 2011年12月01日
JST資料番号： G0195A ISSN： 0513-5907 資料種別：逐次刊行物 (A)
記事区分：原著論文発行国：日本 (JPN) 言語：日本語 (JA)

鉄バクテリアと木質バイオマスを用いた自然水域からのリンの回収方法について,規模を拡大した場合の面源負荷の削減効果と,回収した担体の重金属の吸着について検討した。その結果,水田に投入される化学肥料と同等の労力をかけるという前提条件では,年間のリン負荷削減量は0.21kg/haとなった。これは,水質保全計画で用いられた水田からのリンの負荷原単位の約19%に相当し,滋賀県の「環境こだわり農業」の実践におけるリン負荷削減量と同程度であった。また,水域から回収した木質担体の重金属については,ほとんどのサンプルで検出されなかったが,ごく一部のサンプルでは鉛と亜鉛の検出があった。しかし,これまでの最高値は,規制値と比較すると,きわめてわずかであった。さらに,本方法によって回収された木質担体の可給態リンは,水中に存在するリン酸態リンの約7,200倍の濃縮に相当していた。したがって,水域から陸域への循環過程に乏しい元素であるリンについて,本方法は,リンの利用地点の近くにおいて,一定の循環過程を提供するものであるといえた。(著者抄録)

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水質汚濁一般 , 資源回収利用

引用文献 (21件)：

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