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J-GLOBAL ID：201102289903680180   整理番号：11A1142968

柔軟性錯体の固溶体を用いたガス吸着能の系統的制御

著者 (1件)： 福島知宏 (京大 大学院工学研究科)
資料名： Bulletin of Japan Society of Coordination Chemistry  (Bulletin of Japan Society of Coordination Chemistry)
巻： 57  ページ： 132-134  発行年： 2011年05月31日 
JST資料番号： L7014A  ISSN： 1882-6954  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 短報  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 柔軟性の異なるドメイン構造がひとつの結晶中に互いに分散したような固溶体型錯体を用いて,構造柔軟性の制御された多孔性錯体を系統的に合成し,吸着挙動を制御することを目的とした。まず[Zn(NO₂-ip)(bpy)]_n⊃DMF・MeOH(1⊃ゲスト),[Zn(MeO-ip)(bpy)]_n⊃DMF・MeOH(2⊃ゲスト)(NO₂-ip=5-ニトロイソフタラート,MeO-ip=5-メトキシイソフタラート,bpy=4,4′-ビピリジル)を合成した。錯体1はゲスト分子を脱着することで,空隙を有さない非多孔質体に構造変化し,錯体2ではゲスト分子を脱着しても大きな構造変化を示さなかった。吸着については,錯体1ではオープンゲート現象を示すが錯体2では低圧から吸着を開始する挙動を示し,構造柔軟性により吸着挙動が大きく異なることがわかった。二種の配位子を混合した固溶体型錯体については,その混合割合に応じて吸着開始圧が変化し,ヒステリシス幅も変化することがわかった。この現象を利用し,オープンゲート現象を制御することにより,CO₂とCH₄のガス分離能を達成することができた。

シソーラス用語： 固溶体 ,  *吸着 ,  システム ,  *多孔質体 ,  *亜鉛錯体 ,  吸着平衡 ,  *ガス分離 ,  二酸化炭素 ,  包接化合物 ,  ヒステリシス ,  脂肪族アルコール ,  脂肪族カルボン酸 ,  カルボアミド ,  アルカン ,  ガス吸着 ,  フレキシブルシステム
準シソーラス用語： 柔軟システム

分類 (2件)： 第11族,第12族元素の錯体  (CE01050Y) ,  物理的手法を用いた吸着の研究  (CB12043P)

物質索引 (6件)： メタノール ,  DMF ,  4,4′-ビピリジル ,  5-ニトロイソフタル酸 ,  5-メトキシイソフタル酸ジアニオン ,  メタン

引用文献 (3件)：

• 1) D. Li, K. Kaneko, Chem. Phys. Lett., 335, 50 (2001)
• 2) a) Francois-Xavier Coudert, Marie Jeffroy, Alain H. Fuchs, Anne Boutin, and Caroline Mellot-Draznieks, J. Am. Chem. Soc., 130, 14294 (2008), b) S. Watanabe, H. Sugiyama, H. Adachi, H. Tanaka, M. T. Miyahara, J. Chem. Phys., 130, 164707 (2009)
• 3) T. Fukushima, S. Horike, Y. Inubushi, K. Nakagawa, Y. Kubota, M. Takata, S. Kitagawa, Angew. Chem. Int. Ed., 49, 4820 (2010)

タイトルに関連する用語 (4件)： 錯体 ,  固溶体 ,  ガス吸着能 ,  系統