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J-GLOBAL ID：201102291675151231   整理番号：11A0802150

広域大気汚染の生態系影響 樹冠内の光環境を考慮して評価したヨーロッパブナ成木の光合成へのオゾン影響

著者 (1件)： 北尾光俊 (森林総合研)
資料名： 日本生態学会誌  (Japanese Journal of Ecology)
巻： 61  号： 1  ページ： 83-87  発行年： 2011年03月30日 
JST資料番号： G0845B  ISSN： 0021-5007  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ドイツ,ミュンヘン工科大学では,2000~2006年の7年間に渡り,樹齢60年,樹高約30メートルのヨーロッパブナ林にタワーを建て,成木全体へのオゾン(O₃)暴露実験を行ってきた。ヨーロッパブナ(Fagus sylvatica L.)は,ほとんどの葉が樹冠頂から数メートルの狭い範囲に密集しており,少しの位置の違いで生育する光環境が大きく異なるという特徴を持つ。光環境の違いは光合成特性を変化させ,O₃による光合成影響を不明瞭にするため,ヨーロッパブナ成木の個々の葉が実際に受ける受光量を考慮に入れて,O₃影響の再評価を行った。結果として,O₃暴露により気孔が閉鎖することが,光合成速度の低下の主要因であることが明らかとなった。これらの一連の野外暴露実験の研究成果を基に,O₃が樹木の成長に及ぼす影響について考察する。(著者抄録)

シソーラス用語： 環境アセスメント ,  *ブナ属 ,  樹木 ,  *オゾン ,  曝露試験 ,  環境 ,  樹冠 ,  *光合成 ,  葉 ,  光量測定 ,  速度 ,  放射量 ,  乾物量 ,  気孔抵抗 ,  組織中濃度 ,  二酸化炭素 ,  濃度依存性 ,  *曝露 ,  同位体存在比 ,  炭素同位体 ,  気孔 ,  リブロースビスリン酸カルボキシラーゼ ,  酵素活性度 ,  植物成長 ,  *環境影響
準シソーラス用語： δ13C ,  *ヨーロッパブナ ,  気孔閉鎖 ,  呼吸速度 ,  光環境 ,  光合成速度 ,  成木

分類 (2件)： 動植物被害  (SB03080A) ,  光合成  (EB10020I)

引用文献 (31件)：

• ASHMORE, MR. Assessing the future global impacts of ozone on vegetation. Plant Cell Environ. 2005, 28, 949-964
• BJORKMAN, O. Responses to different quantum flux densities. Responses to the Physical Environment. 1981, 57-107
• DERWENT, RG. Intercontinental transport and the origin of the ozone observed at surface sites in Europe. Atmosph Environ. 2004, 38, 1891-1901
• FARAGE, PK. The effects of O_3 fumigation during leaf development on photosynthesis of wheat and pea : an in vivo analysis. Photosynth Res. 1999, 59, 1-7
• FISCUS, EL. Crop responses to ozone : uptake, modes of action, carbon assimilation and partitioning. Plant Cell Environ. 2005, 28, 997-1011

タイトルに関連する用語 (10件)： 広域 ,  大気汚染 ,  生態系 ,  樹冠 ,  光環境 ,  評価 ,  ヨーロッパブナ ,  成木 ,  光合成 ,  オゾン