抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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【目的】ヒトBEAS-2B気道上皮細胞の好中球エラスターゼ(NE)誘発mucin5AC(MUCSAC)生産における上流シグナル伝達経路を調査する。【方法】BEAS-2B気道上皮細胞を培養し,陰性対照群,NE刺激群,NE処理または未処理の陰性siRNA対照群,NE処理したNADPHオキシダーゼ1(Nox1)siRNA群,NE処理したc-src siRNA群,およびNE処理したc-src特異的阻害剤PP2群の7群に割り付けた。活性酸素種(ROS)の相対含量を特殊なキットで定量した。培地中のMUCSAC蛋白質レベル,培養細胞中のNox1蛋白質,リン酸化c-SIC(p-c-src)キナーゼ,およびMUC5AC mRNAのレベルを酵素結合イムノソルベント検定,ウェスタンブロット法,およびRT-PCRでそれぞれ検出した。【結果】NEに曝露した細胞でROS生産が明らかに増加し(0.76±0.09),Nox1蛋白質(0.88±0.12)およびMUC5AC蛋白質生産(0.82±0.09)とmRNA発現(0.774±0.05)が増加し,正常対照群に比してすべて有意差がみられた(t=6.13-9.44,P<0.01)。単回NE刺激群に比して,Nox1siRNAはROS活性を阻害し(0.19±0.06),MUC5AC蛋白質(0.314±0.05)およびmRNAレベル(0.324±0.06)を低下させた(P<0.01)。c-src siRNAおよびPP2も同様の効果を示し,両方ともNEによるROSの高活性を低下させ,それぞれ0.294±0.05,および0.41±0.11であった。単回NE刺激群に比して,c-src siRNA群とPP2群のMUC5AC蛋白質は0.38±0.09と0.48±0.08,MUC5AC mRNAレベルは0.41±0.04と0.464±0.07,Nox1蛋白質は0.394±0.08と0.44±0.05であった(すべてP<0.05)。【結語】C-src/Noxl/ROS伝達カスケードは,BEAS-2B細胞のNE介在MUC5AC発現における上方シグナル調節因子である可能性がある。Data from the ScienceChina, LCAS. Translated by JST