赤外分光法及び熱分析を利用して歴史的な織物の損傷度が測定できるか否か検討した。モデル試料としては人工的に経時変化させた綿を使用した。これら2種類の機器分析で得た結果とセルロースの重合度及びその引張強さとの関連性を検討した。その結果,いずれの方法も単独ではセルロース系織物材料の損傷度の測定に適していないことが分かった。セルロース系織物材料の損傷度を,例えばセルロースの重合度に基づいて測定するためには,両方を組合わせて使用する必要があることを明らかにした。Copyright 2011 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.