抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
我々は,硫黄架橋Mo
2O
2S
2骨格をもつアクア錯体,[Mo
2O
2S
2(H
2O)
6]
2+(A)の配位子をアクアから嵩高い配位子であるhydrotris(1-pyrazolyl)borate(Tp=C
9H
10N
6B
-)に置換することにより,様々な有機溶媒に可溶な,Mo
2O
2S
2骨格をもつTp錯体,[Mo
2O
2S
2(Tp)
2]・CH
2Cl
2([B]・CH
2Cl
2)を合成し,そのX線結晶構造を明らかにしてきた。今回,錯体Aと2,2′-Dipicolylamine(DPA=C
12H
13N
3)との反応より,Mo
2O
2S
2骨格をもつDPA錯体,[Mo
2O
2S
2(DPA)
2]Cl
2・3H
2O([C]Cl
2・3H
2O)を単離することに成功し,そのX線結晶構造を明らかにすることに成功した。結晶学的データは次の通り;Crystal System triclinic,Space Group P-1(#2),Lattice Parameters,a=12.716(2)Å,b=16.210(2)Å,c=16.242(2)Å,α=69.579(4)deg.,β=89.150(5)deg.,γ=88.171(5)deg.,V=3136.0(6)Å
3,Z=4,R
1=0.067,Rw=0.243。また,錯体Cの結晶を用いて行ったCHN元素分析の結果も,X線結晶構造解析から確認した構造の計算値とよい一致を示した。[C]Cl
2・3H
2OのCHN元素分析の分析結果は次の通り;[Mo
2O
2S
2(DPA)
2]Cl
2・3H
2O fw=811.46Anal.Calcd for[Mo
2O
2S
2(DPA)
2]Cl
2・3H
2O:C,35.52;H,3.97;N,10.36。Found:C,35.31;H,3.76;N,10.04。(著者抄録)