抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
転石として発見された化石の産出層準を知るために,打波川支流谷山川上流域の調査をした。当域の手取層群は砂岩を主体とし,薄い泥炭を挟む砂岩泥岩互層や礫岩が川沿いに露出する。アンモナイトを含む岩塊の岩質は細粒~粗粒の灰色砂岩で,部分的泥質部には巣穴跡などの生痕化石や生物擾乱が見られる。このような特徴と5露頭の岩相との比較で,赤岩亜層群基底より約60m下位の石徹白亜層群上部由来であることが判明した。アンモナイト化石は内形雌型と外形雌型の2ブロックに分かれ,螺環全体の約1/4が残っている。外側螺環が内側螺環をほとんど被覆せず,成長しても巻きが解けないなどの形態的特徴がPseudothurmannia baleareに似ることから,P.sp.と同定した。テチス海域における当属の産出年代から,石徹白亜層群上部の年代は後期オーテリビアン~前期バレミアンであると考えられる。