抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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真珠養殖業においては,高生残系アコヤガイの育種技術や高品質真珠を効率的に生産する養殖技術の開発が望まれている。本稿では,筆者らがこれまでに検討してきた閉殻力の育種形質としての特性や遺伝性や,高品質真珠の効率生産を目的とした養殖・挿核管理技術について概説した。アコヤガイでは閉殻力の強い個体の方が,真珠形成に関する代謝能力が優れ,挿核後の閉殻力が真珠分泌能力を評価する指標として利用できることが示唆された。この閉殻力は遺伝形質であり,閉殻力を指標とする選抜育種により,高生残系のアコヤガイの作出に有効である可能性が示唆された。さらに,閉殻力は挿核時における貝の生理状態を評価する指標として有効で,挿核に適した貝の選別や挿核適期を判断する根拠の一つになると考えられた。