抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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科学技術計算の分野において近年取扱うデータ量は増加しており,高性能なファイル入出力が求められている。並列計算環境における標準的な通信インタフェースであるMPIにおいて,並列入出力インタフェースであるMPI-IOがあり,良く知られたMPI-IOの実装にROMIOがある。ROMIOにおける集団型入出力の最適化手法としてTwo-Phase I/Oが採用されている。Two-Phase I/Oは集団型入出力を行うプロセス間でデータの並べ替え操作を行うことで,ファイルに対する不連続なアクセスパターンを連続なアクセスパターンにし,ファイルアクセスを高速化する最適化手法である。しかしながら,Two-Phase I/Oはデータ並べ替え操作においてプロセス間で通信を行うため,並べ替え操作のコストが高く,これがファイルアクセスのボトルネックとなってしまう。本稿では,マルチスレッド処理を用いることで,Two-Phase I/Oのデータ並べ替え処理とI/O処理をオーバーラップさせ,集団型不連続入出力の性能を向上する方法を提案する。また,今回読み込みの場合のみに対して行ったTwo-Phase I/Oのマルチスレッド化の実装について,高い性能を実現できることを示す。(著者抄録)