特許
J-GLOBAL ID:201103035115688946

いわゆる耐衝撃性変性ポリプロピレン型のプロピレン-エチレン-共重合体の製造方法

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 田代 烝治
公報種別:特許公報
出願番号(国際出願番号):特願平1-207070
公開番号(公開出願番号):特開平2-088612
特許番号:特許第2768749号
出願日: 1989年08月11日
公開日(公表日): 1990年03月28日
請求項(抜粋):
【請求項1】いわゆる耐衝撃性変性ポリプロピレン型のプロピレン-エチレン-共重合体の連続製造法において、それそれの場合に、分子量制御剤として水素を存在せしめ、液状反応媒体不存在下、微粒子重合体の攪拌固定床にて、気相から、まず初めに(A)第1段重合帯でプロピレンを(1)微粒子担体シリカゲル上に担持される形でチタン、マグネシウム、塩素並びにベンゾールカルボン酸誘導体を含むチタン成分、(2) AlR3、(式中、Rは8個よりも多くない炭素原子で示されるアルキル基である)で表わされるアルミニウム成分および(3) R1nSi(OR2)4-n、(式中、R1は16個よりも多くない炭素原子で示される炭化水素飽和脂肪族および/または芳香族性の基であり、R2は15個よりも多くない炭素原子で示されるアルキル基であり、nが0乃至3である)で表わされるシラン成分からなるツィーグラー・ナッタ触媒系の導入にて単独重合せしめ(ただし、(i)チタン成分(1)からのチタン:アルミニウムアルキル成分(2)からのアルミニウムの原子比率は1:10から1:500の範囲にあること、(ii)アルミニウムアルキル成分(2):シラン成分(3)のモル比率は1:0.01乃至1:0.5の範囲にあり、および(iii)アルミニウムアルキル成分(2)のミリモル当り0.05乃至2kg重量体は生成する条件下にあるものとする)、次いで(B)第2段重合帯でプロピレンとエチレンからの混合物を、第1段重合帯で得られた反応物の導入によって、上記の第1段重合帯反応物中に存在するプロピレン-単独重合体に付加重合させて行う方法であって、(α)チタン成分(1)として、先ず初めに(1.1)第1段階(I)において触媒物質を製造するのに、(I a)微粒子シリカゲルであって、粒子径1乃至1000μm、空隙容量0.3乃至5cm3/g、表面積100乃至1000m2/gを有する示性式SiO2・aAl2O3(式中、aは0から2までの数値を意味する)で表わされ、かつ1000°Cの温度で0.5時間加熱すると初めの重量の1乃至20重量%の水を失なう物性を有するシリカゲル、(I b)MgR3R4(式中、R3およびR4はC2乃至C10のアルキル基を意味する)で表わされるマグネシウム有機化合物、および(I c)ClZ(式中、ZがClまたはHである)で表わされる気体状塩素化剤を(1.1.1)第1予備工程では、不活性な液体炭化水素中で、絶えず混合しながら10から120°Cの温度で微粒子シリカゲル(I a)とマグネシウム有機化合物(I b)を導入混合し、この時の量比はシリカゲル(I a)中の珪素10モル部当りでマグネシウム有機化合物(I b)のモル数が1乃至10モル部であるようにして、0.5乃至5時間このシリカゲルとマグネシウム有機化合物の混合物を20乃至140°Cの温度に保持し、次いで(1.1.2)第2予備工程にて、絶えず-20から+80°Cの温度範囲で混合しながら、第1予備段階で得られた反応物中に気体塩素化剤(I c)導入し、ここではマグネシウム有機化合物(I b)の1モル部当り塩素化剤(I c)の2乃至40モル部の量比になるようにして、全体を上述の範囲の温度で0.5乃至5時間保持し、これらによって得られる固体生成物-即ち担体物質(I)-を液相から分離し、次ぎに(1.2)第2段階では(I)段階で得られた担体物質、(II)C1からC8までのアルカノール、(III)四塩化チタン、並びに(IV)式(式中、XおよびYは一緒になって酸素となるか、またはX並びにYがそれぞれ塩素またはC1-乃至C10-アルコキシ基である)で表わされるフタル酸誘導体を、(1.2.1)初めに第1予備工程において、不活性液体炭化水素中で室温において絶えず混合しながら、(I)第1段階で得られた担体物質および(II)C1〜C8アルカノールを担体物質(I)のマグネシウム1モル部当りでアルカノール(II)が1乃至5モル部となる量比で混合導入し、この混合物を0.5乃至5時間20から140°Cの範囲の温度で保持し、次いで(1.2.2)第2予備工程で、絶えず混合しながら室温で、第1予備工程から得られた反応混合物中に四塩化チタン(III)を担体物質(I)のマグネシウム1モル部当りで四塩化チタン2乃至20モル部となる量比で導入し、この混合物を0.5乃至5時間、10から150°Cの範囲の温度に保持し、この際予備工程(1.2.1)から同(1.2.2)までにおいてフタル酸誘導体(IV)を、担体物質(I)のマグネシウム1モル部当りで、フタル酸誘導体0.01乃至1モル部に相当する量比で導入し、得られた固相状の中間生成物を液相の分離で単離し、次ぎに、(1.3)第3段階において、第2段階から得られた上記固体中間生成物を、100から150°Cまでの範囲の温度で、0.2乃至5時間の処理時間で、四塩化チタンまたは四塩化チタンと1乃至12個の炭素原子を有するアルキルベンゾールとの混合物で1段または多段または連続抽出し、ここにおいて上記混合物における四塩化チタンの重量比率は少なくとも5%であり、抽出における抽剤量比としては、第2段階から得られる固体中間生成物の10重量当りで抽剤総量10乃至1000重量部であり最後に、(1.4)第4段階において、第3段階で生成した固体生成物を不活性液体炭化水素で洗浄して、洗浄炭化水素が2重量%より少ない四塩化チタンを含むようになるまで洗浄して得られるチタン成分(1)を用いて、(β)(a)第1段重合帯において、全圧20から40バールおよび60から90°Cの温度で重合処理するに際し、重合体の平均滞留時間が1.5乃至5時間になる基準で実施され、(b)第2段重合帯において、全圧7から25バールおよび40から70°Cの温度で重合処理するに際、プロピレン分圧:エチレン分圧の比率が100:20から100:120の範囲になる基準で実施され、(c)第1段重合帯における全圧が、第2段重合帯における全圧より少なくとも7バール高くなるようにして実施され、(d)第1段重合帯で重合するプロピレンの重量と、第2段重合帯で重合するプロピレンとエチレンの混合物の重量との比率が、100:40から100:150の間の値になるように実施され、(e)第2段重合帯での重合体の平均滞留時間が第1段重合帯での重合体の平均滞留時間に、第1段重合帯からの重合体の時間当り生成量と第2段重合帯からの重合体の時間当り生成量との比率の0.8乃至1.2倍に等しい時間であるようにして実施されて重合されることを特徴とする、いわゆる耐衝撃性変性ポリプロピレン型のプロピレン-エチレン-共重合体の連続製造法。
IPC (1件):
C08F 297/08
FI (1件):
C08F 297/08

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