研課題
J-GLOBAL ID:201104003966506292  研究課題コード:6000004341 更新日:2011年03月31日

日英対照マルチモーダル音声対話データベースの構築-応用認知言語学の観点から

実施期間:2010 - 2012
実施機関 (1件):
実施研究者(所属機関) (2件):
研究分野 (1件): 外国語教育
研究概要:
この研究では,日本人英語学習者がどのように共通の基盤(グラウンディング)を成立させるか,どのような言語表現として表出させるかを,共同注意という認知的な原理に注目し,会話分析と認知言語学の観点から記述する.共同注意とは,二者が共同で,ある事物ないし事象に注意を向けることであり(Tomasello 1999, 2005),コミュニケーションのためのグラウンディング(Clark & Schaefer 1987, 1989)を成立させる重要な要素となっている.自然会話の場合には,話し手と聞き手による協調的なターンの交替を通して,共同注意が形成され,グラウンディングが成立する(Clark & Krych 2004; 本多 2005).共同注意という現象は心理学ではかなり蓄積があるテーマであるが,現段階では,こういった共同注意と言語表出の関係を分析したものは近藤(2006),森屋(2006)などに限られており,英語学習者の発話研究に至っては統一的に説明したものはまだ存在しない. 本稿では,応用認知言語学の観点から,(1)課題遂行型で話を展開させていく5分程度の対話をビデオに収録し,(2)言語表現の違いを生み出している認知的な捉え方の違いを明らかにするとともに,複数の現象が相互に作用していることを示し,(3)英語学習者の発話における母語干渉のメカニズムを明らかにする. 具体的には,以下の3点を目標とする. 第一の目標は,母語の影響を探るために,日本語と英語の背後にある認知的な捉え方の違いに基づく表現の違いを分析することである.第二の目標は,日英語の言語差が実際の英語学習者の発話にどのように影響を与えているのかについて調査・分析を行うことである.第三に,そういった学習者の表現上の傾向に基づき,英語学習者にとって望ましい相互行為的な対話の構造と言語表現を提案することである.また,今回の研究を拡張させていく際の可能性としては,ヴィゴツキーとバフチンを嚆矢とする「対話の認知科学」(茂呂1997等)や,日英機械翻訳等の言語処理技術への応用などが考えられる.
キーワード (3件):
マルチモーダル ,  音声対話データベース ,  応用認知言語学
プロジェクト代表研究者 (1件):
  • 谷村 緑
研究制度: 科学研究費補助金
研究所管省庁:
文部科学省
研究予算: 2010年度: 700(千円)

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