抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,無電解めっき技術を用いて,キャビテーションによるプロペラの侵食を防ぐことを目指した。無電解めっきでは原子や分子の間に流れる目に見えない電流の力(酸化還元反応)を利用しており,プロペラのような複雑な形をしたものにも,均一なめっきが可能になる。キャビテーション試験では,無電解ニッケルめっき(厚さ:0.03mm)をすれば,めっきしたままの状態でも,無電解めっきしないプロペラ材料より重さの減り方は1/4になる。さらに,400°Cで熱処理した場合には,重さの減り方は1/10とさらに少なくなる。無電解めっきの構造は層状になっており,各層の厚さは,0.0001mmより薄い。実際にプロペラ材料と無電解めっきした材料を海に漬けて生物の付きやすさを比較した。実験は静岡県の折戸湾で8月から翌年の3月まで半年間行った。プロペラ材料では半分以上に生物で覆われているが,一方,無電解めっきでは比較的少ない。生物付着によるプロペラの性能の低下は,プロペラ材料だけのときよりも少ないと期待できる。