抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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集積の理論および実証分析に関する研究は,地域経済学,都市経済学およびこれらを包括する空間経済学においてなされてきた。一方,経営学においても集積の重要性が論じられている。本稿では,集積の経済の空間的効果を分析するために鉄道を対象として,都市部における集積の経済効果を分析するためのモデルを構築し,次にこのモデルを3大都市圏(東京,大阪,名古屋)における鉄道に応用して,路線別の集積の空間的経済効果について比較した。即ち,東京大都市圏は東京駅中心に半径50km,大阪大都市圏は大阪駅中心に半径50km,名古屋大都市圏は名古屋駅中心に半径40kmとして,都心部における小売企業の売上高が都心部に対する都市化の集積経済水準を代表していると仮定し,小売企業の都市部の売上高のデータを使って鉄道駅周辺地区の売上高を推計した。売上高の距離弾力性は都心部の求心力(あるいは遠心力)を表す。その結果,売上高の距離弾力性は,東京,大阪,名古屋の順で大きくなる傾向があった。これは,より大きな大都市圏の方が,各路線の駅周辺地区に独自の高い販売力あるいは魅力を有していると推察した。