抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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果樹のような永年作物では,毎年十分量の花芽が確実に開花し結実するよう管理することが必要である。ニホンナシ「幸水」は果実品質が優れ,ニホンナシ栽培面積の4割程度を示す主力品種であるが,腋花芽の着生不良,短果枝の維持が難しいなど栽培面での課題も多く,安定した花芽着生促進技術が求められている。また,近年,九州各地において,発芽や開花が不良となる「眠り病」が発生し大きな問題となっている。暖冬年に多発することから,自発休眠の覚醒遅延の関与が考えられる。休眠打破剤としてシアナミド剤が利用され散るが,人体に影響がある。より安全性の高い自発休眠打破剤の開発が望まれている。ここでは,自発休眠打破剤として,オキシリピンと呼ばれる一群の代謝産物に属する,9-hydroxy-10-oxo-12(Z),15(Z)-octadecadienoic acid(KODA)について検討した。KODAには,ニホンナシにおいて,短果枝頂芽の副芽形成促進,長果枝腋花芽形成促進作用,ならびに休眠打破作用があることが分かった。