抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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核融合科学研究所では,高温のプラズマを磁場によって閉じ込めて,将来の核融合エネルギー利用の実現を探る研究を進めている。大型ヘリカル装置(LHD)で磁場を閉じ込める方式を採用したもので,その磁場を作るコイルは全て超電導線材で製作されている。運転中の超電導コイルに機械的な擾乱が生じると,導体の一部の超電導性が破れ,電気抵抗によるジュール発熱が発生する問題がある。そこで,超電導導体に発生する機械的な動きに起因する成分を抽出・評価して,コイルが健全か否かを判断することが必要になる。著者らは,この機械的な安定性を評価する研究を進めているが,本稿では,機械的擾乱の検出方法,得られたデータの解析方法,そして測定事例について紹介する。研究で使用する信号は,機械的擾乱信号を検出するAE(Acoustic Emission)信号や電圧信号であり,AE信号は,サンプリング速度10kHzで測定するため,大量のデータとなる。一方,電圧信号には,必要とする信号以外の成分(雑音)が多く重畳する問題がある。これら膨大なデータを難なく扱えること,豊富な解析ツールが準備されていること,また,それらをプログラム化してカスタマイズできることを考慮して,NI DIAdem2010ソフトウェアを使用し,有益な結果を得ている。