抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では,分子機構が明確になっている場所での生物学的に活性である構造的に関連するリン脂質酸化産物について概説した。多価不飽和脂肪酸を含有するリン脂質は,化学的あるいは酵素的にリン脂質ヒドロペルオキシドに酸化され,新たに導入されたペルオキシ基質の両端で断片化し,切断されたsn-2残基を形成する。これら切断されたリン脂質は,生体制御の主体ではなく,sn-2残基長と構造に依存してPAFの細胞膜受容体を刺激する。代わりにこれら化学的に形成された産物は,輸送システムによって内部移行し,脂質活性化核転写因子PPARγあるいはミトコンドリアを高レベルで刺激し,内因的アポトーシスカスケードを惹起する。細胞内PAFアセチルヒドロラーゼは,切断されたリン脂質を特異的に加水分解し,ダメージを受けていない生合成リン脂質は加水分解せずに酸化的細胞死から細胞を防御する。切断されたリン脂質は,ミトコンドリア損傷及びアポトーシスへのサイトカイン刺激を繋げる細胞内でも形成する。細胞内の切断されたリン脂質の関連性について,PAFアセチルヒドロラーゼ発現によるサイトカインで誘導したアポトーシスから完全に防御したことを示した。切断されたリン脂質がサイトカイン仲介の細胞毒性における事実上のエフェクタであることを示した。本稿は,特集:酸化リン脂質-これらの性質及び蛋白質との相互作用の一部である。Copyright 2012 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.