抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
日本で東日本大震災が発生し,原子力発電所の事故や電力不足が深刻化する中で,東京ガス社は沈黙を守ってきた。しかし,2011年11月になって長期の経営ビジョン「チャレンジ2020ビジョン」を発表した。本文ではこの長期経営ビジョンについて考察した。日本のエネルギーを取巻く環境が不透明の中で,このような長期ビジョンを策定したところに同社の積極的な姿勢が表れている。2020年に向けて家庭用燃料電池や業務・産業用のコジェネレーションおよびガス空気調和装置の積極拡大を狙い,年間ガス供給量は2011年の150億m
3から220億m
3へと増大を見込んでいる。LNGバリューチェーンの「高度化」に併せ,異色なのは敢えて「首都圏から全国への拡大」,さらには「日本から世界への拡大」も宣言していることである。天然ガス田開発のような上流から火力発電のような下流事業まで組織的に展開し,国際的なエネルギー企業になろうとする野心的な戦略である。