文献

J-GLOBAL ID：201202208096670459   整理番号：12A1315725

ホスホフルクトキナーゼ-1のグリコシル化は細胞増殖と代謝調節する

Phosphofructokinase 1 Glycosylation Regulates Cell Growth and Metabolism

著者 (9件)： YI Wen (California Inst. Technol., CA, USA) ,  CLARK Peter M. (California Inst. Technol., CA, USA) ,  MASON Daniel E. (Genomics Inst. Novartis Res. Foundation, CA, USA) ,  KEENAN Marie C. (Agios Pharmaceuticals, MA, USA) ,  HILL Collin (Agios Pharmaceuticals, MA, USA) ,  GODDARD William A.,III (California Inst. Technol., CA, USA) ,  PETERS Eric C. (Genomics Inst. Novartis Res. Foundation, CA, USA) ,  DRIGGERS Edward M. (Agios Pharmaceuticals, MA, USA) ,  HSIEH-WILSON Linda C. (California Inst. Technol., CA, USA)
資料名： Science  (Science)
巻： 337  号： 6097  ページ： 975-980  発行年： 2012年08月24日 
JST資料番号： E0078A  ISSN： 0036-8075  CODEN： SCIEA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 短報  発行国： アメリカ合衆国 (USA)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 腫瘍細胞では,低酸素に応答してホスホフルクトキナーゼ-1(PFK1)の529位のセリンがO結合型β-N-アセチルグルコサミン(O-GlcNac)によりグリコシル化された。O-GlcNacでグリコシル化さると,PFK1の活性が低下し,グルコースの流れが変わりペントースリン酸サイクルの方へ流れるようになった。その結果,腫瘍細胞は増殖できるようになった。PFK1の529位のセリンでのO-GlcNacによるグリコシル化を阻害すると,in vitroでの腫瘍細胞の増殖が低下した。in vivoでは,腫瘍の形成が弱小化した。従って,PFK1のO-GlcNacによる翻訳後のグリコシル化が,腫瘍細胞でのグルコース代謝の重要な代謝レギュレーターであることが明らかになった。以上の結果から,いままでは分からなかった腫瘍における代謝経路の調節が明らかになり,癌治療の新たな標的となることが示唆された。

シソーラス用語： *ホスホフルクトキナーゼ ,  *グリコシル化 ,  *腫瘍細胞 ,  細胞増殖 ,  代謝調節 ,  酵素欠乏 ,  アミノ酸残基 ,  ペントースリン酸サイクル ,  酸化ストレス ,  耐性 ,  *翻訳後修飾 ,  代謝経路 ,  脂肪酸 ,  ヘキソサミン ,  カルボアミド ,  アミノ酸 ,  脂肪族アミン ,  脂肪族アルコール ,  脂肪族カルボン酸 ,  アミノアルコール ,  ヒドロキシ酸 ,  腫瘤形成
準シソーラス用語： 腫瘤形成【tumorigenesis】 ,  ストレス耐性 ,  *ホスホフルクトキナーゼ-1

分類 (2件)： 腫ようの化学・生化学・病理学  (GE02030N) ,  酵素一般  (EB09010D)

物質索引 (2件)： N-アセチルグルコサミン ,  セリン

タイトルに関連する用語 (4件)： ホスホフルクトキナーゼ-1 ,  グリコシル化 ,  細胞増殖 ,  代謝調節