抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
近年,海外における建築物の高層化は著しく,その高さが800mを超える例もあり,また,1kmを超える建築物も計画されている。この建物の高層化に併せてエレベーター運行速度の高速化への需要が高まり,それに応えるために,三菱電機では過去に手がけた速度750m/minを大幅に上回る速度1,080m/minの超高速エレベーターを開発した。エレベーターを高速化する過程で,従来の速度領域では発生しなかった課題や,超高揚程となることによる課題に多く直面した。それらの課題はエレベーターの機器やシステムのみならず,かご室内の乗客の快適性についても同様に存在した。なお,かご室内の快適性に影響を与える因子としては次の3つが該当する。(1)高速走行中に発生するかごの振動モードに起因したかご室内振動。(2)高速走行中に発生するかご室内騒音。(3)高揚程エレベーター乗車時に発生する乗客の耳閉感。この開発では,最適化設計,数値解析や実機評価を実施することで,どちらの因子に対しても,従来の当社高速エレベーターと同等,又はそれ以上の快適性を提供可能とする製品開発を実施した。本稿では,上記因子に関する技術課題と,それらを克服するための要素技術開発について述べる。(著者抄録)