抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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マイクロRNA(miRNA)は遺伝子発現の転写後レギュレーターの重要クラスであることは充分確立されている。多数のmiRNA発現プロフィールは多くの真核生物に対して作られているが,遺伝子発現調節における個々のmiRNAの特異機能についてほとんど知られていない。著者らは過去にmiRNA,miR-10a,がニワトリ胚の脾臓発達中に高度に発現することを報告した。本研究で著者らは直接的にも間接的にもmiR-10a発現によって影響を受ける遺伝子と可能な径路を同定した。この目的を達するために,miRNAリアルタイム(RT)PCR分析が初めて胚と孵化後のヒナの発育中組織を通じてmiR-10a発現を調べるのに利用された。次いで,マイクロアレイ分析を用いて,in vitroでmiR-10a阻害剤処置を受けた胚性ヒナ脾臓細胞においてmiR-10aと関連した広範な遺伝子発現変化を決定した。最後に,miRNA標的予測アルゴリズムmiRandaを利用してmiR-10aが直接的に標的とするヒナ遺伝子を予測した。可能なmiRNA標的遺伝子の選択群はルシフェラーゼ活性に基づくRCAS-miRNA発現を用いて認証された。著者らの結果はmiR-10aがトリの脾臓,胚,腎臓,および脂肪組織で大いに発現すると指摘した。機能分析はmiR-10aがRasシグナリング,細胞内トラフィッキング,および免疫機能の発達と関連した経路で遺伝子発現を調節することに関与すると示唆した。さらに,著者らはニワトリHOXA1がmiR-10a標的遺伝子であると確定し,脊椎動物を通して造血調節におけるmiR-10aの保存された役割を示唆する。Copyright 2012 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.