抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本論文では環境政策の時間非整合について検討する。2種類の企業が存在し,政策決定者の政策発表を信用する企業と無視する企業が模倣学習を行うものとする。ここでは,模倣学習を行う利潤最大化企業を想定し,環境政策における時間非整合性問題を設定した。まず,静学的分析を行い,政策決定者が当初表明する最適な税率と実際に実現する最適な税率を特徴付けた。そして政策発表を信用する企業が存在することにより経済状態が改善される可能性を示した。次に,政策決定者の動学的最適化問題を解き,政策決定者が当初表明する最適な税率と実際に実現する最適な税率を特徴付けた。動学的枠組みの中で経済を特徴付ける微分方程式体系を導出した。そして,長期均衡点が存在する条件を導き,その安定性を特徴付けた。最後に,感度解析を行ない,政策発表を信用する企業の割合は企業の柔軟性とともに増加する可能性があることを示した。