抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
東日本大震災の大津波によって,宮城県では約1万5千haの農地が海水の浸水による塩害を受けた。農地の除塩は大量の真水(灌概水)を導水し,塩類を大量の水とともに農地外に排出することが基本であり,その実施には排水経路の確保が必要である。しかし,この震災では基幹的な排水施設が壊滅的な被害を受けたため,ほとんどの農地で排水経路が確保できず,灌概水を利用した除塩ができない状況に陥った。そこで筆者らは宮城県名取市内の津波被災農地において暗渠を利用した自然の雨水による浸透水除塩の効果を検討した。その結果,降雨により暗渠から大量の塩類が圃場外に排出されること,また弾丸暗渠を施工し,地下排水機能を高めることで除塩効果が高まることがわかった。したがって,塩害を受けた農地の復旧には暗渠排水の整備と利用が重要である。(著者抄録)