抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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球状黒鉛鋳鉄の無チル化や延性の向上のためには,黒鉛晶出の下地となる不均質核を数多く生成させ,黒鉛粒数を増加させることが有効である。鋳鉄に希土類元素を添加することが,黒鉛粒数を増加させ機械的性質の向上に繋がることは良く知られている。鋳鉄製造に使用する球状化剤や接種剤は,コスト低減のためにREから特に需要が急増しているネオジウム(Nd),プラセオジウム(Pr),サマリウム(Sm)を抜いたRE-Si合金,さらに,ランタン(La)や100%セリウム(Ce)をRE源としたRE-Si合金が製造される可能性も有る。本研究では,RE源がそれぞれLa100%,Ce100%に近いRE-Si合金とREを含有しない球状化剤と混合して球状化処理を行った。そして,これらRE添加剤が薄肉球状黒鉛鋳鉄の黒鉛粒数及び材質特性に与える影響について検討を行った。その結果,肉厚3mm試料において,黒鉛粒数は,CeとLaを混ぜたRE源より,CeまたはLa単体のRE源の方が多かった。最も黒鉛粒数が増加した試料は,Ceを単体で添加した試料であった。黒鉛晶出の下地として作用する硫化物の粒径がCe,La50:50試料と比較して小さく,数多く形成したので,その理田で,黒鉛粒数が増加したと考察される。(著者抄録)