抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
2011年東北地方太平洋沖地震は,房総半島から北海道にまでおよぶ巨大津波を発生させた。これに匹敵する巨大津波の履歴を確認するため,仙台から根室にかけて過去3500年にわたる津波堆積物の調査を行った。各調査地点で採取した試料について炭素14年代測定を行ったほか,示標火山灰層との層位関係などを勘案することで,各津波の発生年代を推定した。その結果,千島海溝から日本海溝に沿って,1.常磐~陸前~陸中沖,2.陸中~陸奥沖,3.襟裳岬~十勝~根釧~根室沖,4.根室~色丹島沖~,の4つの波源域を識別することができ,それぞれから発生する津波の再来間隔と最新事象を特定することができた。2011年の津波は波源域1の最新イベントとなる。各波源域における最新イベントからの経過年数を考慮すると,現在その切迫性が懸念されるのは,波源域2と4であると言える。