抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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腸管ミクロフローラは,ヒトの健康,栄養および福祉に対して重要なので,長い間,研究対象になってきた。健康的な腸管ミクロフローラ(適正にバランスした細菌群)は,宿主免疫ホメオスタシス維持,栄養摂取ならびに腸管発達によるヒトの健康のために必要とされる。バランスを欠いた腸管ミクロフローラは,急性及び慢性の病気(例えば感染性下痢,炎症腸疾患,肥満,糖尿病,大腸癌および新生児壊死性腸炎)の発病にしばしば関連する。腸管ミクロフローラが食事を含む多くの要因により調整できることが明らかになった。食物繊維は,物理的効果,免疫調節,結腸発酵およびプレバイオティク効果を含む種々の機構を通して,ヒトの健康に寄与する。以前は,従来の微生物学的技術の制約のために,食事に応じてのミクロフローラ変化と対応する機能の決定が主に課題であった。ヒトと他のゲノム計画の完成及び進行中のヒトミクロビオーム計画に伴い,培養に依存しない高処理能力,高性能,迅速なコンピュータ操作によりキャラクタリゼーションする革新的技術が腸管ミクロフローラの検討に利用できるようになっている。これらの先進的手段は,定量的PCR分析,PCRに基づくDNAプロファイリング,DNAマイクロアレイ,フローサイトメトリー,挿入シークエンシングおよび特に次世代DNAシークエンシングおよびバイオインフォマティクス分析を含んでいる。これらの頑健で有力な方法は,腸管ミクロフローラ及び宿主と食事との相互作用を含むその機能に関するより総合的な研究を可能にした。ノトバイオート及びノックアウト/遺伝子組換え動物および機能的ゲノミクス/ゲノム解析アプローチの統合使用は,腸管ミクロバイオームについての我々の知識をさらに改善する。ミクロフローラ研究の進歩は,食物繊維およびヒトの健康および栄養に対するその利点を研究する我々の能力を改善する。食物繊維による腸管ミクロフローラの調節に関する新しい知識は,ヒトの健康を改善し,ミクロフローラ関連の病気を治療するために有効な戦略を開発するために重要である。Copyright 2012 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.