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J-GLOBAL ID：201202213883826273   整理番号：12A1672728

DLVO理論になぜ静電気引力がないのか

Why No Electrostatic Attraction in DLVO Theory?

著者 (1件)： ISE Norio
資料名： Chemistry Letters  (Chemistry Letters)
巻： 41  号： 10  ページ： 1270-1272 (J-STAGE)  発行年： 2012年 
JST資料番号： S0742A  ISSN： 0366-7022  CODEN： CMLTAG  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 短報  発行国： 日本 (JPN)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 静電気的Helmholtz自由エネルギーと,Gibbs自由エネルギー(それぞれ,F^el,G^el)とは同じでないことを,Debye-Hueckel理論のFowler-Guggenheim-McQuarrie解析により示した。違いの項(F^el-G^el)/V(V:系の体積)は浸透圧,p^elである。DLVO理論は,F^el=G^elの前提をもとにしており,この理論は,p^elが小さいとき,すなわち,弱く荷電した系でのみ妥当であることを示している。DLVO理論は弱く帯電したコロイド系には,満足のいく実態を提供するが,強く相互作用する系では,実態を表わすことにならないことが実験で示された。平均場アプローチが斥力のみを予測するという広く受け入れられている見解の正当性は証明できなかった。DLVO理論がなぜ斥力のみを示すのか,の本質的な理由は,F^el=G^elの前提に由来するもののようである。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： *DLVO理論 ,  力 ,  *引力 ,  *斥力 ,  Helmholtz自由エネルギー ,  Gibbs自由エネルギー ,  Debye-Hueckel理論 ,  浸透圧 ,  コロイド ,  平均場近似 ,  電荷分布 ,  密度 ,  ラテックス ,  ポリスチレン ,  ポリスチレンスルホン酸 ,  共重合体 ,  電気二重層 ,  濃度依存性 ,  *静電相互作用 ,  粒子 ,  界面
準シソーラス用語： 静電気力 ,  帯電コロイド ,  電荷密度 ,  粒子間相互作用 ,  粒子-界面相互作用

分類 (2件)： 分子間相互作用  (BH07020P) ,  化学熱力学・熱化学一般  (CB02010E)

引用文献 (30件)：

• 1) E. J. W. Verwey, J. Th. G. Overbeek, Theory of the Stability of Lyophobic Colloids, Elsevier, 1948.
• 2) a) N. Ise, T. Okubo, K. Yamamoto, H. Kawai, T. Hashimoto, M. Fujimura, Y. Hiragi, J. Am. Chem. Soc. 1980, 102, 7901.
•  b) N. Ise, T. Okubo, M. Sugimura, K. Ito, H. J. Nolte, J. Chem. Phys. 1983, 78, 536.
•  c) N. Ise, Angew. Chem. 1986, 98, 323.
• 3) J. D. Bernal, I. Fankuchen, J. Gen. Physiol. 1941, 25, 111.

タイトルに関連する用語 (3件)： DLVO理論 ,  静電気 ,  引力