抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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洗浄後の部品乾燥などの産業プロセスでは,小容量(2~6kW)電気ヒーターが多く,長時間運転のためエネルギー消費が多い。これを代替し,省エネを実現するためには高性能温風生成ヒートポンプが有効であるが,適切な機器は存在しない。この研究では,部品乾燥用に空気を効率よく高温度差で加熱し,かつ,工場内排熱を利用可能な,小容量水熱源温風生成CO
2ヒートポンプの開発を目指し,仕様検討,原理機による高温空気の生成実験,試作機の性能評価を行う。主な成果は以下の通りである。1.要求仕様の設定 乾燥プロセス用ヒートポンプには,室温(25°C程度)から80°Cまで加熱でき,熱出力は使用例が多い2~6kWであり,冷却水(30°C程度)を利用できることが望まれる。また,COPは省エネとCO
2排出量削減の観点から,3以上が望まれる。2.原理機による確認 エコキュート技術を基に,原理機を設計・製作した。課題となる空気加熱器は,実用化を念頭にフィンアンドチューブ式を基に設計し,空気とCO
2を対向流とした。試験の結果,要素機器の性能がほぼ設計通りであることが明らかになった。3.試作機の性能評価 仕様を上回る100°Cの温風を,熱出力3kW,COP2.95で生成することができた。 以上によりCO
2を用いた温風生成ヒートポンプの実現可能性を確認できた。評価結果により,電気ヒーターに対し消費電力を約1/3に削減できる。