抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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牛肉,豚肉,鶏肉,および混合挽肉(牛肉と豚肉,豚肉と鶏肉)の化学成分による肉種鑑別について検討した。調査項目は水分,粗脂肪,粗タンパク質,および脂肪酸組成とした。牛肉,豚肉,および鶏肉の部位別における挽肉の一般成分含量は部位による違いが大きく,複数の食肉において重なるため,一般成分含量による肉種の鑑別は困難と考えられた。牛肉,豚肉,および鶏肉の部位別に分析した脂肪酸組成については,リノール酸(C18:2),ステアリン酸(C18:0)等の脂肪酸において3畜種間で差がみられ,牛肉100%,豚肉100%,および鶏肉100%の肉種の鑑別に活用できると思われた。しかし,牛肉100%と混合挽肉(牛肉80%と豚肉20%),および豚肉100%と混合挽肉(豚肉80%と鶏肉20%)のC18:2とC18:0の分布が重なるため,これらの成分による肉種との識別は困難であった。そこで,脂肪酸組成等22変量を用いたPLS判別分析(食肉100%スコアを100,および食肉80%のそれを80とする)を行なった。いき値を92に設定すると,牛肉と豚肉の混合挽肉を牛肉100%と,および豚肉と鶏肉の混合挽肉を豚肉100%と誤判定する割合は0(ゼロ)になることが明らかになった。また,牛肉用,および豚肉用PLS判別モデルの構造を明らかにした。(著者抄録)