抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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背景:ミトコンドリアは酸化ストレスの主要起源である。急性酸化ストレスは組織に重篤な損傷をもたらし,持続的酸化ストレスは多数の通常疾患,癌及び老化過程の原因の1つである。しかしながら,副作用のない有効な抗酸化剤の開発はほとんど成功していない。筆者のグループは分子水素が医療用途のための有効抗酸化剤として潜在力を持つことを報告した[Ohsawa et al.,Nat.Med.13(2007)688-694]。レビューの範囲:水素の治療及び予防応用の近年の進展をレビューした。筆者のグループの報告以来,水素の有効性は38以上の疾患,生理学的状況及び臨床試験において報告されてきた。この蓄積された知見に基づいて,水素の有益な生物学的効果が確認された。水素ガスの吸入,水素溶解水の摂取,水素溶解生理食塩水の投与,眼への水素溶解生理食塩水の滴下及び細菌による腸内水素の生産の高進などの水素を摂取または消費するための幾つかの方法が存在した。水素は治療及び予防適用に関して多数の利点を保持し,抗酸化ストレス効果のみならず,さまざまな消炎及び抗アレルギー効果を保持した。予備的臨床試験により,飲用水素溶解水はミトコンドリア病の病原論を改善するように見えた。結論:水素は医療応用への大きな潜在力を持つ新しい抗酸化剤である。この論文は表題「ミトコンドリアの生化学」の特集号の一部である。Copyright 2012 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.