抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究の目的は,高エネルギー海岸砂から沿岸海洋への溶存有機炭素(DOC)フラックスを定量することである。室内実験で,海岸砂に露出した前後の海水中のDOC濃度を測定した。一年間毎月採取された海水と高エネルギー海浜砂による全ての実験(n=36)においてDOC増加が観測された。表層砂への露出後の海水中における最終DOC濃度は室内実験用の砂採取と同時に海岸で測定された水柱DOC濃度と正の相関を示した。室内実験でのDOC増加は相当する低DOC炭素ー窒素比(C:N)の夏季に観測される大幅な増加をもつ顕著な季節性を示し,この期間において植物プランクトンがDOC源であることを示唆する。高いDOCのC:N比は冬季に観測され,この低フラックス期間におけるDOC起源としてより古い有機物であることを示す。砂質海岸堆積物は陸棚堆積物や降雨と比較して単位面積あたり一桁大きなDOCを放出し,直接的な河川流入がない地点において,これらの沿岸環境が重要な役割,これまで認識されてこなかった沿岸海洋に対するDOCの外部起源としての役割を果たすことを示唆する。これらの環境より放出されるDOCは沿岸海域での酸素濃度に影響をあたえる沿岸域生物地球化学に重要な効果をもつとみられる。Copyright 2012 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.