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J-GLOBAL ID:201202218000747826   整理番号:12A1558270

線虫由来の多剤輸送体P糖タンパク質の結晶構造

Crystal structure of the multidrug transporter P-glycoprotein from Caenorhabditis elegans
著者 (5件):
資料名:
巻: 490  号: 7421  ページ: 566-569  発行年: 2012年10月25日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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P糖タンパク質(P-gp)は,ATP結合カセット輸送体で,がん細胞に多剤耐性をもたらす。この糖タンパク質はまた,がんとは関係のない薬剤や生体異物の吸収や配分,除去にも関係している。こうした理由で,P-gpの機能や構造は数十年にわたって詳細に研究されてきた。今回我々は,線虫(Caenorhabditis elegans)由来のP-gpの生化学的特性解析と3.4Å分解能でのその結晶構造を示す。抗がん剤アクチノマイシンDとパクリタキセルのP-gpへの見かけの親和性が,界面活性剤中と比較して膜二重層中では,各々,約4,000倍と100倍高いことを見いだした。この親和性の増大により,膜内で輸送体に薬剤が接近する際の,膜内分配の重要性が明らかになる。さらに,結晶構造では輸送体の薬剤輸送経路が内側の膜単層の位置まで開いている。膜への開口部分に隣接するヘリックス群中に伸びたループが観察されるが,これは薬剤の結合の仲介,あるいは経路を開閉するヒンジとしての働き,またはこの両方を行っている可能性がある。また,膜貫通ドメインとヌクレオチド結合ドメイン間の界面は,ATP加水分解と輸送を共役させていて,ATP結合カセット輸送体のものに似た分子玉継ぎ手(ball-and-socket joint)や塩橋を含んでいることが見いだされ,ATP結合カセット搬出輸送体と取り込み輸送体は,同じ機構を用いて輸送のための交互アクセスを達成している可能性が示唆された。また,線虫由来のP-gpの構造から誘導されたヒトP-gpのモデルは,数十年にわたって行われた生化学的解析と整合するだけでなく,Phe335Ala変異体に関する込み入った機能データを説明する助けとなる。これらの結果は,この重要な分子の構造と機能に関する我々の理解を深めるものである。Copyright Nature Publishing Group 2012
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分類 (2件):
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分子構造  ,  細胞膜の輸送 
タイトルに関連する用語 (4件):
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