抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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神奈川県の鎌倉市は三方を山に囲まれ緑が多い。タイワンリスは1950年頃から鎌倉市の山林で散見され始め,現在は周辺の市など県南東部に広く分布している。本研究では食害が多く報告されている鎌倉市において,有害捕獲効果を向上させるため,胃内容物分析を行った。目的は食害を起こさない対策とリスが選好する環境の特定である。捕獲は2009年に行い,102匹を捕獲してその胃内容物を分析した。胃内容物は果実・葉・タネ・幼虫・昆虫の外骨格などで,全体の27%では胃内部が空であった。分析の結果から特に植物質とデンプン質が主に検出された。タンパク質は生態の重要な構成物質であるが,タンパク質となる昆虫類の頻度が低かった。しかし消化性の良い高タンパク質の餌には寄ってくる可能性があり,有害捕獲には有効と考えられる。