抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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落雷などが原因で瞬時電圧低下(瞬低)が発生し,半導体やソーラーパネルといった生産ラインのプロセスが停止すると,多大な損害に至ることがある。とりわけ大規模工場の建設ラッシュに追従して電力インフラが整備される状況にある新興国では,電力供給への懸念も強く,瞬低対策はいっそう重要な課題である。瞬低対策は,無停電電源やコンデンサなどの蓄電デバイスの設置が一般的であるが,当社では従来の三相PWMコンバータに対してソフトウェアの書き換えだけで瞬低補償が可能な技術を開発し,ユーザーに対して新しい選択肢を設けることに成功した。これまでに散見できた議論や提案では,母線条件が三相4線式交流における不平衡に限定されていたが,当社の開発した技術によって三相3線式交流の不平衡にも適用できるようになった。課題克服のポイントは,母線系統の三相不平衡線間電圧から,互いに120度位相差を持つ星形電圧に高速変換する方法として,重心ベクトル変換法を考案したことにある。この重心ベクトル変換法を用いることによって,正相分,逆相分,零相分電圧で構成される120度位相差の星形電圧を導出できるようになり,これをフィードバック制御に取り入れることで,入力電流の平衡化と,力率=1の瞬低補償制御を実現した。(著者抄録)