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J-GLOBAL ID：201202223304204270   整理番号：12A0991985

リラクサーにおけるランダムネスとフラストレーション-Pb(In_1/2Nb_1/2)O₃の構造物性研究-

Effects of Randomness and Frustration on the Relaxor Nature in Pb(In_1/2Nb_1/2)O₃

著者 (1件)： 大和田謙二 (日本原子力研究開発機構)
資料名： 日本結晶学会誌  (Journal of the Crystallographic Society of Japan)
巻： 54  号： 3  ページ： 147-154  発行年： 2012年06月30日 
JST資料番号： G0232A  ISSN： 0369-4585  CODEN： NKEGAF  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： Pb(In_1/2Nb_1/2)O₃(PIN)は,Bサイトの秩序度S₂を熱処理により変化させることにより,リラクサから反強誘電性まで変化する。低温でアニールした試料では,S₂>0.7で反強誘電体であり,高温から急冷した試料は,S₂<0.3であり,Bサイトは無秩序で,リラクサになっている。これらの試料についてX線散乱実験を行い,フォノン分散を明らかにし,擬スピン-フォノン結合を明らかにし,Bサイト無秩序度の効果を検討した。その結果,強誘電ゆらぎが存在するが,In-Nbの交代場(反強誘電ゆらぎ)と強く結合し,反強誘電に相転移し振動モードがソフト化するのを見いだした。しかし無秩序の増大と共に反強誘電体中に強誘電ナノ領域が出現し,リラクサとなることを示した。

シソーラス用語： *リラクサ ,  フラストレーション効果 ,  *X線散乱 ,  フォノン分散 ,  *ゆらぎ ,  規則度 ,  *酸化物 ,  *鉛化合物 ,  インジウム化合物 ,  ニオブ化合物 ,  強誘電分域 ,  反強誘電体 ,  散漫散乱 ,  誘電率
準シソーラス用語： 強誘電ナノ領域

分類 (1件)： 強誘電体,反強誘電体,強弾性  (BM05030B)

引用文献 (34件)：

• 1) 1961年の時点ではまだdiffuse phase transition (G. A. Smolenskii, et al.: Soviet Phys. Solid State 2, 2584 (1961)) と呼ばれていたが, 1980年代以降はrelaxorと呼ばれることが増え, 現在に至る (上江洲由晃:固体物理 33, 498 (1998)).
• 2) M. E. Lines and A. M. Glass: Principles and application of ferroelectrics and related materials, Oxford Science Publication (1977). 付録Fに強誘電体, 反強誘電体などの物質群のリストが掲載されている.
• 3) 廣田和馬:日本結晶学会誌 44, 73 (2004).
• 4) G. Burns and F. H. Dacol: Solid State Commun. 48, 853 (1983).
• 5) G. Burns and F. H. Dacol: Phys. Rev. B 28, 2527 (1983).

タイトルに関連する用語 (7件)： リラクサー ,  ランダムネス ,  フラストレーション ,  Pb ,  O3 ,  構造物性 ,  研究